映像作りへの道

5月 転職に伴い東京に引っ越してきて約半年、毎日死にたい死にたいと思っていた。
Twitterを眺めていると常にコンプレックスを刺激されてどうにかなりそうだった。
孤独から脱したいと思って始めたマッチングアプリで仲良くなりかけた人とあり得ない別れ方をし、始める前より孤独感が増した。
普段は思考停止して働いているが、求人詐欺まがいのことをしている会社以外から内定が貰えず仕方なく就職して低賃金で働いているという状況にふと向き合ってしまう瞬間があり、その度自分の能力のなさを突きつけられ自己肯定感が地の底まで落ちた。
一回東京に住んでみたかったのでとりあえず引っ越してきたものの地元と家族が恋しすぎて物産館に行っては泣きそうになっていた。
いろんな種類の生きる辛さが積み重なり、もう人生が良くなることはないという考えに支配され、いかに人に迷惑をかけずに死ねるかを真剣に考えた。
その結果結構金がかかりそうということが分かった。
そんな金がかかるなら何か新しい趣味でも始めたほうが良いと急にポジティブになった。常に節約して生活していたけど自殺しないための費用と思えば安いもんだろうと思ってメルカリでビデオカメラを買い、AmazonMIDIキーボードと三脚を買った。なんとなく映像を作ろうと思った。

6月 いろいろ買い揃えたもののなかなか動けない。買って満足するタイプの人間の本領発揮といったところだった。映像に自分の作った曲をつけたいと思ってDTMにも手を出したが、cakewalkをインストールしてキーボードを繋げたくらいでしばらく放置していた。

7月 変わらずいろんな辛さはあるものの何故か急に精神が楽になってあまり死にたいと思わなくなったので、ちゃんと何かを作り始めることにした。若干キーボードがほこりを被り始めていて危なかった。

ということで、とりあえずやったこと・できるようになったことの日記をつけていこうと思う。
前置きが長すぎた。

ライフの焼き芋

スーパーの焼き芋が好きだ。

あの焼いた芋を売るだけにしては仰々しい、金持ちが持つレコードプレイヤーのような見た目の機械が至るスーパーマーケットで当たり前のように設置されているこの世の中を愛せずにはいられない。

店内に足を踏み入れた瞬間焼き芋の香りがするとテンションがあがる。ここには焼き芋があるぞ、と。どこから流れているのか焼き芋専用のBGMまで流している店舗もあり、あの機械に手を突っ込んで芋を取り出している人間を私は見たことがないが、売場に力を入れられている様子から察するに私が想像する以上に売り上げは良いのだろう。(数行前に書いたようにあの機械が当たり前になっている時点で当然ではあるが)

そんな単純な頭の作りをしている私であるが、どんな焼き芋でも良いわけではない。

焼き芋が好きだと言ったが、厳密には"粉質のほくほくした"焼き芋が好きなのだ。ねっとりした食感で甘味が強く、謳い文句に"蜜"という言葉が使われがちなタイプの焼き芋はそこまで好きではない。目の前にあったらまるまる一本食べきるくらいにはおいしいと感じるが、どこかそうじゃないと思ってしまうのだ。

私は「最近のねっとり焼き芋ブームには参ったものだよ」などと面倒な少数派ぶったことを常々思っているのだがそもそも世の中の人間は焼き芋と言えばどのような食感を思い浮かべるのだろうか。ネプリーグの世の中の様々な物事の中で何かが占めている割合を当てるゲームで出題してほしい。

スーパーの焼き芋を買う人間なら分かると思うが、大抵スーパーで売られているのはねっとりタイプの焼き芋なのだ。売場に食感が明示されていない場合も芋の品種を見ればわかる。だいたい紅はるか、紅天使などのねっとりタイプだ。昔からこれがスタンダードだったんだっけ?と思うくらい前からねっとり芋ばかり見ている気がする。

たまに紅はるかでもそこまでねっとりしていないものがあるので賭けで買うこともある。焼き芋機ではなく半分に切られてパックに詰められている場合は断面で判断することができる。

(芋は同じものでも収穫時期によって食感が変わるらしい。後は単純に焼き方の問題か。)

 

ここからが本題である。

たまに2種類の食感の焼き芋を置いているスーパーに出会うことがある。私はそのような様々な顧客の要望に応えたいという真摯な姿勢を感じるスーパーを愛している。

冬の間、幸いにも1番近くのスーパーが2種類の食感の焼き芋を置いており、頻繁に購入していたのだが春になった頃から1種類しか置かなくなってしまった。

暖かい時期でも焼き芋を置いていることにまずは感謝すべきなのは分かっているが、人間は一度生活水準を上げると同じかそれ以上でないと満足することができなくなってしまうものなのだ。

そんな傷心のなか初めて訪れたライフ東日暮里店で、ほくほくタイプの焼き芋を見つけた。

正直買ったときのテンションは「ラッキー」くらいのものだったが、食べてみて驚いた。私の理想の焼き芋すぎる。絶妙にしっとりほくほく、程よい甘さ。卵焼きのような綺麗な色の断面も素晴らしい。

あまりのうまさに過度に顔がほころび、顔も分からない生産者、スーパーのスタッフの方々に感謝した。

その数日後にあんなうまいもの早々に売りきれてしまう、と午前中に家を出て電車に乗ってライフ東日暮里店に向かい、ストック分含め3本購入して帰ってきた。

ストックは1週間分を想定し、切り分けてラップで包んで冷凍保存していたが3日程で食べきってしまった。

食べ物をストックしておくという行為は食欲旺盛な人間にはとことん向いていない。

ちなみに、なぜ東日暮里店と限定したのかというと4店舗程訪れた中で2種類の焼き芋を置いていたのは東日暮里店だけだったからだ。

他にもライフ東日暮里店はなかなか見かけることがない私の好きなパン、「ポンデスティック チーズ」を売っているのでその点でも最高である。

これからもお世話になります。

FUJIデリドのサンド

私は北区在住だが、最近仕事で神奈川のある町に通っている。

そこで出会ったFUJIデリドというスーパー。

調べてみたところどうやら主に神奈川方面で展開しているらしい。

初めて外観を目にしたときの印象としては「成城石井っぽいなぁ」で、そのためか「なんか高そう」という印象も一緒に着いてきたのだが、存在を把握してから3日経ったくらいに初めて入店してみれば別に普通の価格帯のスーパーだった。

宮城にいたときの職場の人がおみやげで買ってきた覚えのある横濱ハーバーが置いてあり、「神奈川だなぁ」などと思う。(ちなみに現在通っている会社内の売店にも置いてあった。神奈川感が出る要素として強い。)

 

節約のため昼食はなるべく弁当を持参するようにしているのだが、残業が確定している日は心の安寧を保つため自由に買っても良いことにしている。

そんな昼食購入許可が下りた朝にFUJIデリドで初めて買い物をした。

FUJIデリドの惣菜コーナーにはスーパー周辺の労働者向けの種類豊富なお弁当やおにぎりの他、よもぎのあんこ餅や紙袋に入った大量のアメリカンなクッキーなども置かれており、これはいつかの仕事終わりに是非購入したいと思った。クッキーがあるのは少し成城石井っぽい。

そして、少し奥に進んだところに店内手作りパンコーナーを見つけた。

手作りパンは惣菜コーナーと地続きのスペースに全て包装されて並べられているため、独立したスペースがあるタイプのパンコーナーでトングとトレイを手にしたものの結局欲しいものがなく3秒くらい立ち尽くしてしまうという状況になることがなく安心感がある。

手作りパンはどれも手頃な価格で、メロンパンやカレーパンなどの定番のものからコーヒーブール(帽子型のパンのコーヒー味)やグレープフルーツパンなどの変わり種もありバランスが良い。

その中にメンチカツサンド、コロッケサンドなどの揚げ物サンド系のパンが今思い出せる分だけでも9種類はあった。記憶で9種類ならたぶん10種類以上あるだろう。

一通り眺めた後、POPに書かれた「レモン風味のフレンチソース」に惹かれて白身魚フライサンドを手に取った。税込みで190円台、ボリュームのわりにお手頃で嬉しい。

そして昼休み。ガサゴソと取り出して食べる。

…………おいしい………。時間が経っているのにフライのザクザク感が失われておらず、キャベツと絡まったレモン風味のフレンチソースがちょうど良い主張でさっぱりしていて私好みだ。味に関して細かく書けるほど舌が肥えていないので、全体的にうますぎるとしか書くことができないのが悔やまれるが、これで200円しないのは素晴らしい。

休憩室の片隅で人知れずFUJIデリドの白身魚フライサンドの虜になった私は次の日もひっそりと白身魚フライサンドを食べた。

気に入ったとはいえ毎日食べて早くに飽きてしまうのも悲しいので、それからメンチカツサンド、チキンフライサンドと他の揚げ物サンド系にも手を出した。

感想としては、どちらも本当においしい。恐らく私は揚げ物がザクザクしていれば8割方満足するのだろうと思うが、とにかくおいしいのだ。

メンチカツサンドはシンプルにソースのみの味付けでマヨネーズ系のソースがあまり得意でない私としては大変うれしい。もちろんメンチカツはザクザク、大きめで満足感がある。

チキンフライサンドはタルタルソースとトマトソースの2種類があり、私はトマトソースを選んだのだが、これも本当においしい。チキンフライがとにかく大きい。大きいが、冷めているのにジューシーでずっと食べていたいと思った。トマトソースは玉ねぎなどの野菜が食感が楽しめる大きさで入っている。そして白ごまがまぶされたパンがこれまた合う。ごまって美味しいな、としみじみ感じた。

こちらは大きめなので税込みで320円程だったと思うが全然出せる。安い。

 

そんな感じですっかりFUJIデリドの揚げ物系サンドにはまってしまった。

幸い(?)現在の仕事は残業がないほうが珍しいのでしばらくはFUJIデリドで昼食を買うことができるだろう。

海老カツサンド、コロッケサンドも食べたい。

 

心配なのは現在の仕事が終わって神奈川に通わなくなってしまったときFUJIデリドに気軽に行けなくなってしまうことだ。

近所にあれば…と思いつつ改めて調べたらどうやら大塚にもあるらしい。大塚なら電車ならすぐだし歩いても40分。神よ。

 

今更だが、商品名は完璧に覚えていなかったのでなんとなくで書いた。本当にすいません。